平成21年冬号(第53号)
編集・発行:医療法人社団泰平会 城西神経内科クリニック 平成21年12月発行
政権交代という大きな動きがあった平成21年も、残りあとわずかとなりました。
この年末年始は、何となく落ち着かない、せわしなく感じる時期で、交通事故が増える時期でもあります。少し心と時間に余裕を持って、安全にお過ごしください。
またこの時期は、外が早く暗くなってしまいますので、歩行者は明るい服装や、反射材を身につけ、車に乗る方はヘッドライトを早めに点灯し、安全運転を心がけてください。
園芸サークルだより
☆ ☆ 秋の味覚を収穫しました ☆ ☆
大根を収穫しました。
かりんの実を刻んで、蜂蜜漬けにしました。
こちらは落花生の収穫です。
人生いろいろ リハビリいろいろ
☆ ☆ いろいろな事に意欲的にチャレンジ
手先が器用な島本シズエ様です ☆ ☆
Q 自宅ではどんなリハビリをされていますか?
足の運動のため設置した自転車のペダルをこいだり、滑車で手の運動をしています。
土日には押し車で自宅前を20m程往復しています。
Q 日課はありますか?
家族が日用品などの買い物をした時のレシートを集めて、会計をしています。頭の体操のつもりです。
Q 趣味はありますか?
手芸と押し花です。花の形のビーズでブローチを作ったり、マフラーも編みました。城西の屋上で育てた花を使って、押し花にも熱中しています。
Q みなさんに一言お願いします。
寒くなってきました。インフルエンザなど寄せつけないよう、うがい・手洗いはしっかりしましょう。
おかしいと思ったら早めに休み、暖かい春を迎えましょう
前回、城西クリニックの言語聴覚士(ST)が訓練・支援している「嚥下障害(飲み込みの問題)」についてお話させていただきました。今回は、「失語症」と「構音障害」についてお話していきます。
☆ 失語症とは ☆
「失語症」は、脳卒中や交通事故の後遺症として起こる言葉の障害です。「言いたい言葉が出ない」「相手の話す言葉が理解できない」など、人とコミュニケーションをとることに問題が生じます。
<失語症の症状>
聞いて理解する、話す、読む、書くなど、言葉に関する能力に障害が起こります。脳の損傷を受けた広さや場所によって症状が異なり、「言いたい言葉が浮かばないけれど、相手の言うことは理解できる」方がいたり、「たくさん話している割に言い間違いが多く、相手の言う言葉が理解できない」方もいます。また、話すことも理解することも難しい、重度に障害を受ける方もいます。
<コミュニケーションの工夫>
言葉が出なかったり、聞いて理解することが難しくても、工夫することでコミュ
ニケーションをとることができます。
『話しかける時』
・「はい」「いいえ」で答えられる質問をしましょう。
・短い文でゆっくり、わかりやすい言葉を使いましょう
『話しを聞く時』
・先回りせず、少し待ってあげて下さい。
・落ち着いて、顔(表情)を見ながら聞いてあげて下さい。
・言い間違えていないか確認して下さい。
『話し言葉以外の方法』
・絵や文字を使う:見ただけで分かり易く、後に残るのでいつでも確認できます。
※文字は仮名よりも漢字が有効です。
・カレンダー :指差すことで目でも確認してもらいます(数字は間違え易い)。
・コミュニケーションノート
:「家族」「食事」「日用物品」「場所」など、本人にとって
重要な情報をまとめたノートです。
失語症の方だけでなく、家族や周囲の方のサポートがとても必要になります!!
☆ 構音障害とは ☆
構音障害」は、発音するために動かすあご・唇・舌などがうまく働かないために聞き取りづらい発音になってしまう障害です。
<構音障害の症状>
呂律が回らない、声が小さくなる、話すリズムが崩れるなど。
<対応の仕方>
・聞くことには問題がないので、普段どおりに話しかけて下さい。
・書いたり、読むことにも問題はないので、聞き取れない場合は書いてもらったり
50音表を指差してもらって下さい。
失語症と構音障害は違う障害のため、対応方法も変わってきます。その障害に合った対応をすることが大切になります。
◎ ◎ パーキンソン病のリハビリテーション◎ ◎
パーキンソン病の患者さんが、毎日日課として体を動かす習慣を持つことは、非常に意義深いことです。
というのも、リハビリテーションを行う意義は、身体機能面のみならず、うつや睡眠障害などの精神症状や認知症、更に言えば老化に対する対応も含め、生活機能の改善とQOL(生活の質)の向上を目指すところにあるからです。
パーキンソン病患者のQOLを評価するスケールとしてPDQ-39(Parkinson’s Disease questionnaire)やSF-36、VAS(Visual Analogue Scale)等があり、うつ状態のスケールとしてGDS(geriatric depression scale)がよく使われておりますが、リハビリテーションを行っている患者さんの点数は行っていない患者さんと比べて改善しています。
実施するリハビリテーションの項目には、運動療法、作業療法、言語療法、口腔機能訓練、呼吸訓練、物理療法、装具処方、家屋改造指導などがあります。
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)は、各患者さんの状況に応じ、生活の自立と安全かつ快適な生活を送ることを念頭に置きリハビリテーションメニューを作成します。
基本的身体能力の維持と強化には運動療法を行い、何らかの形で毎日実施することが大切です。パーキンソン病で損ないやすい歩行、方向転換、起居動作、寝返り、起き上がり等の訓練を行い、転倒を予防し筋力や心肺機能の衰えの防止と強化を目指します。
近年、わが国において音楽療法士(MT)の認定が始まり、パーキンソン病患者に対する音楽療法が行われています。
モーツアルトの楽曲など軽快な音楽がパーキンソン病に効果的であるといわれており、運動機能のみならずQOLの向上においても有意義であると報告されています。
リハビリテーションは明るく前向きに、毎日励んで頂きたいと思います。
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